夢追い人【進撃】

□8話
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「知ってる。その上で聞かせてくれ

君の気持ちが知りたいんだ」

って。
それを聞いて、私の顔が頬を中心に火照り始める


「そんな、知ってる……ってなんの、話」

私って嘘が下手だなと改めて自覚しつつ、苦し紛れに下を向いきながら言う。

「……」

マルコが無言で立ち上がって、近づいてくる。顔は見れない。


「ひぁっ!? 」
逃げようと後ずさったけれど、
すぐに追いつかれて、両手を握られてびっくりして変な声を上げてしまった。
相変わらず顔は見れない。

そんな私に、マルコは言った。


「月が綺麗ですね」


言われて、燃えそうなほど熱い顔になりながら思わず顔を上げてマルコと目が合ってしまった。

マルコが、すごく真剣な顔なのに、すごく、照れてる。顔を背けられない。


「意味を、知らないなんて言わせない」

意味、月が綺麗ですねの意味。それはつまり

そこまで考えて無理だ。と、感じた。
もう暑くなりすぎて、今にも座り込んでしまいたい。顔を背けたい。


自分でも見苦しいと思いながら、必死に言い訳を考える。

「私、そん、なの知らな」

「じゃあ直接言うから」

「!? あ、え、まっ、待っ……!」

この距離で言われたら、卒倒してしまう。
咄嗟に止めようと何か言おうとしたのに、マルコはそんなのを待たずに口を開いて。


「僕は君のことが好きだ」



「うおあああぁぁ!! よく言いましたぁ!!」
マルコが言い切って、卒倒しそうになった私を止めたのは誰かの雄叫びだった。

びっくりして雄叫びが上がった方を見ると、なんと言う事でしょう。


「サシャ!今いいところだったのに……!」
「あーあーバレちまったなー」
「 二人とも、こんな事やっぱり止めるべきだったんじゃ」
「とか言いつつー結構乗り気で参加しただろ〜可愛いやつめ〜!」

「は?俺よく分かんねえんだけど、やっぱバカだからか?」
「あぁ。さっきの全部聞いといて分からんのは相当だぞ」
「おいマルコォ!お前だけ勝ち組とかずりぃぞ!!」


雄叫びをあげたのがサシャで
他にもミーナ、ユミル、クリスタに男子がコニー、ライナー、ジャン。

しかも会話によると、最初からいたらしい。

「おうおう二人ともー!よく分からんがとりあえずお熱いね〜!」

コニーがそんな事を言っているが、少なくとも私はみるみるうちに冷えている。
冷えすぎて、もう青ざめるんじゃないかってくらい。


「ねえ、なんでいるの……」
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