story
□あなたのことが好きだよ
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今日は調子がいいのか
いつもならほとんど飲まない彩ちゃんが
何杯か飲んでいた
別に酔っ払ったわけじゃなさそうやけど
なんかいつもとは違う雰囲気で
「なあ、今日久々にわたしの部屋こーへん?」
「えーなんでー?」
突然そんなこと言わんでや
「なんとなくやけど....最近相部屋の時以外
おんなじ部屋で寝てへんかったやんか
」
昔はよく相部屋じゃなくても
わたしが彩ちゃんの部屋に行って
一緒のベッドで寝てた
わたしも今よりも子供やったからかな
いつからやろ
気がついたらそんなことすら
できなくなってたんやな
「嫌やったらいいねんけどさ....」
「いや、嫌とかやないねんけど」
「まあまた今度きてよ!
久々ゆっくり話ししよ」
「うん」
ほんとは行きたい気持ちでいっぱいやのに
素直に首を縦に振れへんかった
だって
きっと昔みたいに
上手く甘えられずに
寂しくなるんやろなって思ったから
「じゃ、午後からやけど
明日もあるしそろそろ帰ろか!」
お会計は彩ちゃんがしてくれた
ほらな、きっと年下の妹扱いやねん
そんなこと思って少し拗ねながら
2人で一緒にホテルに戻った