story

□あなたのことが好きだよ
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部屋に戻ってお風呂に入ろうとした時
ふとさっきの彩ちゃんの言葉が
頭をよぎった



『部屋こーへん?』



本当は行きたくて行きたくて仕方ない


素直になれなかった自分に苛立った
考えれば考えるほど後悔が募る


まだ間に合うかな?


気がつけば携帯を握ってた




「もしもし?なな?」


「.........」


「なな?どーしたん?
なんかあった?今どこにおるん?」


「なあ彩ちゃん....部屋....」


「ん?どした?」


「会いたいねん....」



きっと突然そんなこと言うわたしに
びっくりしたんやと思う


少し間があってから答えた



「おいで。」


「.....うん」



ほらね、どんな時だって優しすぎるんよ




言ってから段々恥ずかしくなって
何でかわからへんけど涙が出てきた



もう黙ってられへん


妹扱いなんて嫌や




今日こそちゃんと伝えな

今がチャンスやで





自分にそう言い聞かせながら
彩ちゃんの待つ部屋に向かった
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