story

□『Thinking time』
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アイドルである以上
恋愛はできひん



ずっとそう思っとった




でも、やり場のないこの感情を
なかったことにはもうできない









恋愛禁止がルールのこのグループ
もちろん外の人に対してやけど
メンバー内の恋愛もダメなんかな




そんなことを意識し始めたのは
他でもないあの子の事が
気になっていたから




小室なな

年はわたしの2つ下






NMB結成当初は、みんな自分のことに
一生懸命で、恋愛なんてしてる余裕も
誰かを愛おしく思う気持ちもわすれてた




でも、いつの日からか
ななはわたしにとって
何にも変えられない
特別な存在になってたんや








なな「朱里ちゃーん!」


朱里「おーおはよう!」


なな「おはよう!なんか今日のメイク可愛いなっ」


朱里「えー!嘘ー?!いつもと一緒やで!」





ななは、可愛くて、愛嬌があって
誰にでも懐くし、かわいがられる

でもどこか不器用なところもあって....




ファンの人も多いし、
後輩からもほんまにモテる


本人は無意識みたいやけど
一つ一つの仕草が可愛くって
なんだか守ってあげたくなるような


そんな雰囲気の子







わたしと同じ気持ちを抱く子も少なくなくて
何人ものメンバーが気持ちを伝えたり
アプローチしたりしとったけど
なな本人は全く振り向かない










でも、それには理由があんねん










.....ななには誰より大事な人がおる





さや姉


彼女はななにとって絶対的存在








二人は恋人同士



一応恋愛禁止ってことで
そのことはメンバーしか知らへんし


それも大々的に付き合ってるって
言ってるわけやないけど


メンバーは二人の雰囲気からわかってた












さや姉には敵わへんよ......
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