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□まるで自分を見てるようで
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人気のないメイクルームに呼ばれた


多分いい話やないと思うから
彩さんには聞かれたないな....


メイクルームに入ると
そこには何人かの同期がいた



.....みんないるんやん











なな「話ってなに?」


寿々「あんま調子乗らん方がいいで?」


なな「えっ」



美音「先輩とかにも媚び売って
それでのし上がってるんやろ」


なな「そんなことないけど...」



寿々「私らはななのこと認めてへんから

もともとダンスができるとか
ちょっと歌が上手いとかで
ろくに頑張りもしいひんでさ」





わたしは黙り込んでしまった



なんて返したらいいのかわからへん




自分でもどうしてここまで
お仕事をもらえてるのかもわからへん





でも、それに見合うように努力しな
って思ってるしそのつもりやし



なんで..そんなこと言われへんといけないの..




美音「なに黙ってんねん....」





なな「あの....あの..」







“ガチャ“




彩「そこまでにしーや」




振り向くと彩さんが
今まで見たことないくらいに
険しい顔でこっちを見とる





寿々「....なんで...いるんですか」




彩「ななのこと待っててん」






なな「彩さん...いいんです」



彩「なんも良くないやろ
なんでななが我慢すんねん





みんな勘違いしてんで?

そんな考え方したらもったいない
悔しさは自分でしか晴らせないで?」





寿々も美音も、そこにいた全員が
黙って彩さんの話を聞いてた




泣き出すメンバーもいた




彩「確かにななはみんなより
抜け出して推されてるかもしれへん

でもそれってさ、
努力あってこそやと思わん?

みんなが帰った後とか
それ以外のところとかで
ななが頑張ってんの知ってんねやろ?


努力だけじゃどうしようもないことも
そりゃあると思うけどさ


でもそれ以前の話やんそういうのって」





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