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□すれ違いの恋
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-彩side-


凪咲「彩さ〜ん!!!」

夕夏「あ!彩さんや!おはようござます!」



「おはよう」



私の周りにはなぜか後輩が集まる

近寄りがたいってよく言われんねんけど
こうやって近寄ってきてくれて
慕ってくれる後輩がいることは嬉しい




でも、一番そうして欲しい子は
常に私から距離を置いてる気がする


私はずっと気にかけてるし
なかなか素直になれなくて
伝わってないかもしれへんけど


同じ現場の時はもちろんそうやし
離れている時間も

今なにしてんのかなとか
今日の仕事うまくいったかなとか


気がつけばその子のことばっかり







NMBの3期生として入ってきた

小室なな



この子が私の頭を占拠する
可愛い可愛い後輩

唯一私のことを
【彩ちゃん】って呼ぶ後輩




この気持ち知ってるんは同期の朱里と
ななと同期の柊だけやった


2人には相談に乗ってもらったりも
しとって早く気持ち伝えろって
いつも言われとる




完全に私の片思いやと思うんやけどな..







私がななにちょっかい出しても
あんまり相手にしてくれへんし

悩みとか相談とか
打ち明けて欲しいと思っても

一切弱みを見せてくれへん








私がどこか特別な感情を抱いて
しまってるいることに気がついたんは
かれこれ3年も前のこと



今から5年前
加入してきたばかりの頃は
まだななは中学1年生やった


だからっていうのもあると思うけど
当時は無邪気に甘えてきたり
楽屋でも先輩メンバーにも
ちょっかいを出してみたり

純粋無垢でやんちゃで
100パーセント可愛いでできた女の子


そんな印象やった







でもいつの日かを境に
ななはどこか何かを見据えたような
冷めた表情をすることが増えた


楽屋でいつもワイワイしてた子が

みんなといたと思っても
気がつくと時折一人隅の方で
考え事をしている様子が
見られるようになった





その頃からなんかな


なんでかわからへんけど
この子を守りたい


そんなことを思う自分に気がついた
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