LOVE☆TRAVEL《古代編》

□3話・運命の乙女達
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 3話・運命の乙女たち

―――☆‐☆‐☆――――



隠居の手続きを終え、クロノスと馨はクノッソス神殿に帰ってきた――


『ティターン一族の戦いも治めたし、あ〜やっと帰れる♪』

馨は手放しで喜んだ
…が、しかし‥‥

『あぁ、我が手で帰してやっても良いが、それでは能力(ちから)は使えないぞ』
『へっ?使えないって…
まだ、私…神代に居なきゃいけないの!?』
『自分で他の時代に飛びたければな』
『え〜』
『取り敢えず、最初にやる事は時の空間への引っ越しと記録書・予見書の整理が仕事だ』
『予言じゃなく?』
『…そう、予見‥未来の予見をしたものを書き記したものだ』
『じゃあ、夢みたいなモノ?』
『そうだな… そんな生易しいモノじゃないがな』

クロノスは馨の言葉に苦笑した

『ふーん、じゃっ!お仕事始めますか』
「!!」

部屋を開けるなり馨は目前の無数の書類が果てしなく積まれてるのを見て思わず腰を抜かした

『こんなにもあるなんて聞いてないよ!』
『仕事をせぬのか?』
『ゔっ』

クロノスの言葉に馨は言葉を失った

『つべこべ言わず仕事をする』
『サ、サギだ〜ッ』

馨はクロノスに引きずられ渋々仕事に着いた
書類の整理で一枚ずつ書類を見てファイリングをしていると…

『あれっ?こっちはアンケセラーメンが敵国の王子に内政を手紙で告げて助けを求めてる所だし…
これは新選組が池田屋事変で、不逞浪士を捕まえて誇らし気に帰ってる所だ』
『アンケセラーメン?』
『古代エジプトの王妃だよ、ツタンカーメンの妃の
二人とも若くして亡くなってるけど……
でも、新選組は偉いんだよ、彼らがいなければ京都は火の海になって美しい都は失われていたんだから!
悪いのは長州人だし』

馨は少し哀し気な表情をしつつも勝ち気に振る舞った

『そう言えば、そうであったな
予見の能力〈ちから〉というのは、時に…そのような』           悲しいもの迄見なければならぬからな、目を背けたくなる
もちろん、そのような悲惨なものだけではないが』

『…そっか、だけど同じ予見でも、エジソンの発明とか、ライト兄弟の世界初の空中飛行とかは見てて楽しいよね♪』
『そうそう』

『まず、紀元前1358年、ツタンカーメン生まれる……』
『ファイリング作業は、社会の成績が優秀でなければ出来ないからな』
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