暁のヨナ

□自分で決めた
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〜イアルside〜


じっちゃんの部屋で杯を交わしている時にあの子の気配を感じた


それでも会話を続け

自分の中にある思いを直接伝えれないからその状態を利用して話した


......あの子は...



....ハクはあれを聞いてどう思ったのだろう


そんなことをぼんやりと考えながら夜空を見上げる





それと同時に


自分のこれまでを思い返してもいた



じっちゃんに拾われて十五年


まだ齢十にもならない自分と物心ついたばかりのハクを初めて見た時のじっちゃんの顔は今でも覚えている

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あの時、自分はじっちゃんに武器を向けていた



しかしながら幼い子供が大の大人


ましてや英雄と謳われている武人に敵うわけもなく

あっけなく武器も取り上げられ、接近された



じっちゃんは自分たちの前にしゃがみ込み目線を合わせて聞いて来た



ムンドク「お前さんたちの名前は?親は如何した?」

イアル「ッ......!!!うるさい!!」



そう自分は叫びながら近くにあった鋭い石みたいなものを投げていた



唯々弟を守らねばという思いだけだった


だがじっちゃんはそれを避けなかったし防がなかった


じっちゃんは自分とハクを抱きしめていた


ムンドク「......もう、一人で守ろうとしんくても良いんだ。...よく、頑張ったな。」



抱きしめながらじっちゃんが放った言葉は

それまで必死に生きてきた自分にとって


とても暖かくて


苦しくて


嬉しかった


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それからじっちゃんに連れられて風牙の都へと来た



自分もハクも風の部族の一員となった



自分とって一番は家族であるハクだ



けど



この部族の皆も、じっちゃんも



自分にとっては大切な家族であることに偽りはない



だからこそ




これ以上、巻き込みたくない
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