暁のヨナ

□自分で決めた
5ページ/8ページ


〜NO.side〜


夜が明ける


風牙の都の門の前に人影が二つ


その影の正体は_______




























テウ「何所行くんです?姉様。」


イアル「ん?あぁ...少し旅に出てくるよ。
    ま、後から長老から話があるとは思うけど、次の将軍、テウだからよろしく。」


テウ「え?ちょちょ待って、姉様、嫌ですよ!?」


イアル「知るか。事情があるんだよ。







    ......あの子達を頼んだよ、テウ。」


テウ「訳アリのお姫様とその護衛さんなんて荷が重いですよ、姉様。」


イアル「何だ、気付いてたのか。」


テウ「......さぁ?」






ハク「別に俺は頼まれなくてもいいんですよ。」



イアル「......来たのか。」

テウ「ハク様...!リナさんは?」


イアルとテウの会話に突如参入したのは話題の人物の片方だった



テウはまさか当の本人が登場するとは思っていなかったのか少々驚いていた

イアルの方は“やっぱり”とでも言いたげな様子で弟の顔を見た



ハク「姐さん、俺も行く。」

イアル「駄目だ。」


ハクの決意にも即答で拒否するイアル


ハク「....あんたが背負う必要はないはずだ。

   これは、俺とあの人達の問題だ。」


ハクは真っ直ぐイアルを見つめて言う

その瞳には強い光が灯されていた






イアルはその瞳から目を逸らすことなく静かに言葉を返した





イアル「...あるさ、お前達だけの問題ではないんだ。




    気付けていれば...止めれていれば起こることはなかった。






    ......だからこそ、けじめをつけたい。
    お前は、この風牙であの子を守れ。それがお前のやるべきことだ。」



ハクが反論しようとしたその時だった




「その必要はないわ。私も連れて行って、イアル、ハク。」

ハク「!!」

イアル「!...何て?」


突如現れたのはイアルの指していた子____________________











_____ヨナだった




ヨナは自分もここを出ると言い出した事にハクとイアルも驚いたがイアルの方は直ぐに表情を冷たくし聞き返した


ヨナ「私が此処にいることで風牙の都まで争いに巻き込まれてしまう。


   だから、此処をでる。」


ハク「!!!」



ヨナのその言葉にハクは目を見開く




だが次の瞬間、冷たい声がその場を制した


イアル「帰りなさい。



    今の貴女に、何ができるというの?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ