暁のヨナ
□心におさめた槍
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〜ハクside〜
ヨナ「......ハク、イアルは何処かに行ってしまうの?」
ハク「!」
ジジイの部屋を退出してから廊下を歩いている途中で姫さんが不意に口にした言葉
それは俺が口にしたくてもできなかった言葉だ
ハク「さぁ...あの人は昔から放浪癖がある人ですから。
大方、フラッとどこかへ旅に出てまた戻ってくるつもりなんでしょう。」
その言葉に偽りはない
それがあの人の事実だからだ
十数年前も二月以上里に帰らず何処かへ旅に出て帰って来た時
ジジイに盛大に叱られていたのは今でも印象的に残っている
それでも懲りなくて気付いた時にはまた旅に出ているような人だ
今回もそういう風なんだろう
けど心のどこかでいつもとは違う感じもある
ハク(今回ばかりはきちんと行き先くらい聞いておかないとな...)
そう思い姫さんを部屋に送った後
大方ジジイと共に杯を交わしているだろうあの人のもとへ向かった
部屋の前で二人の話し声が聞こえ俺は知ってしまった
姐さんがしようとしていることに