暁のヨナ

□咆哮
10ページ/10ページ



〜イアルside〜


あぁ______________































____________どうして








ハク「姐さん!!」





どうして





来てしまったんだ、ハク





逃げろと言ったはずだ





あの子を連れて




自分は後から追うと言っただろ




なのに何で












ハク「うるせぇ!あんたはそうやって“独り”で居なくなる気かよ!?」



イアル「ッ______!!!」




あぁ、そうだな




そう




言うつもりだった





だが





自分の口から出た言葉は違った






イアル「ッはッ...まさか。」




毒矢だって射られたときに直ぐに分かった



あの子に当たらなくて良かったとも思った



だがその事を伝えたくなかった



あの子達の顔が歪むのをこれ以上見たくなかった



このまま戦い続けて死ぬのかもなとも思った





けど





そうはさせてくれないようだな




ハク






ごめんな





こんな姉で






そう思いながらも思考は段々と鈍くなる一方だ





そんな中





愛しい愛しい紅い髪が燃えるように風になびいているのが見えた






ヨナ「道理も分からぬ者の言葉に耳を貸すほど





   私は落ちぶれていない!!!」






その姿が何故か




己の体を燃えるように熱くさせた
次の章へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ