暁のヨナ
□紅い髪
1ページ/8ページ
〜イアルside〜
熱い
火のようだ
自然と視線はあの子へと向かい
何故だが目が離せない
だけれども
イアル「......馬鹿。」
何故出てきた
出来る事ならこのまま逃げてほしかったというのに
ハク「!姐さん!!!!」
イアル「!しまっ______!!!」
意識が朦朧とする
足元がふらついてしまった時だった
殺し損ねた火の部族の兵が自分を切りつける
それにより体は傾き背に視線を寄越せば後ろは奈落
イアル(___あぁ____________
____これは落ちるな。)
そう薄れゆく意識の中さして抵抗もせずに倒れてゆく体
遠くでハクが手を伸ばそうとしている
ヨナ姫が何かを叫んでいる
だが最早自分には手を伸ばし返すことも
その言葉が何かを聞き取ることも無理なようだ
イアル「__________」
僅かに動く口だけがあの子達に言葉を送ろうとした
それからの意識は
自分にはなかった