毒舌ナルト(女) 忍法帖!!

□チームワークは皆無
2ページ/4ページ

ほとんど会話文です。ナルト視点?
「そうだなぁ…まずは自己紹介でもしてもらおうかな…」
「自己紹介?それってどんな事を言えばいいの?」
「そりゃあ好きなもの嫌いなもの、将来の夢とか趣味とかだ」
「じゃあ先生から先にして下さい」
「そうね。見た目怪しいし」
ナルトの言葉にサクラも同意する。怪しいって…仮にも担当上忍に対して怪しいはないでしょ(笑)
「俺か?俺は畑カカシって言う名前だ。好き嫌いをお前らに教える気は無い。将来の夢って言ってもなぁ…。ま、趣味は色々だ」
「ねぇ、分かったのって名前だけじゃない?」
「……(頷く)」
サクラの言葉に無言でナルトも頷く。まぁ会ったばかりの私達に無闇に個人情報は晒したくないのはわかるけどね。
「次はお前らだ。紅い髪の子から」
「…私の名前は渦巻ナルト(知ってると思うけど)。好きなものはじぃちゃんとイルカ先生と…友達。嫌いなものは“他人”。将来の夢はまだ未定。趣味は読書と研究とガーデニングと料理」
ナルトは自己紹介を終えるとあくびを溢した。早く終わらないかなぁ。
「(…)次!」
「名はうちはサスケ。嫌いなものはたくさんあるが好きなものは別にない。あと、夢なんて言葉で終わらせる気はないが野望はある。一族の復興と、ある男を必ず…殺す事だ…」
「(…復讐みたいな?…下らない。復讐なんてしても、残るものなんて何も無いのに……まぁ強いて言うなら虚しさが残るけど…。っていうかサクラはよくこんな物騒で出来ない事を真顔で言う奴にそんな熱い視線を向けられるな…私には理解出来ない…)」
「(サスケ君…やっぱりカッコいい…!っていうかナルトって意外と女子力高い‼私も負けてたまるもんですか‼)」
「(やはりな…)…次!」
「春野サクラです!好きなものはぁ〜…っていうかぁ好きな人はぁ〜…将来の夢も言っちゃおうかな…〜ッキャーーーーッ!!!!///嫌いなものはナルトです」
「(うるさッ)」
「(今時の女の子は忍より恋愛だな)よし。三人とも個性豊かで面白い。さて早速だがこの班で任務をする」
「…どんな任務ですか?」
「サバイバル演習だ」
「サバイバル演習?って、二人共驚かないの⁉」
「…あー…わ、ワーオ…」
「…フン」
『……』
「……何?驚いたじゃん」
「……」
「え、演習って…アカデミーで散々やったわよ⁉」
え?何で無かったことにしたの⁇私驚いたんだけど。渾身の演技だったんだけど。
ナルトが内心首を傾げる。
「相手は俺だが…ただの演習じゃあない」
あ、無視なんですね分かります。
「…ど、どんな演習なのよ…?」
「ククク…」
「な、何よ⁉」
「いやね…これ聞いたら絶対お前ら引くから」
「…その前に私はもう引いてるけど(ボソッ)」
『……』
⁇何で皆黙ってるの?早く話進めて欲しいんだけど。そして早く帰りたい。
『……』
だから早く進めろって言ってるんだけど。っていうか何で皆黙ってこっち見てるの⁇ウザいからやめてほしいんだけど。
「……引くだと?」
あ、再開した。
「…卒業生二十七名中下忍と認められたのは僅か九名。残りの十八人はアカデミー送りにされる…。つまりこの演習は、脱落率66%以上の超難関試験だ!」
『なッ⁉』
「(…ふーん。難しそう…。チームワークとかを試すとか…?)」
「あはは。ほら引いた(ナルトの奴…表情がピクリとも動いていない…)」
「じ、じゃあ何の為の卒業試験だったのよ⁉」
「あ、あれか?下忍になれる可能性のある者を選抜するだけ」
「そんなぁ…」
「チィッ…」
「……」
……ホント早く終わらないかなぁ。
ナルトは無表情のまま空を仰ぐ。
…あ。空が泣きそう…。雨が降るな……傘持ってきてないなぁ…。
「…じゃ、詳しいことはこのプリントに書いてあるから。明日は遅れないようにな〜」
「それはこっちのセリフよ!!」
カカシ上忍はサクラの言葉をスルーしてドロンッ!と消えた。
「…帰ろ」
ナルトは渡されたプリントを畳んでパーカーのポケットに入れて屋上から出る。アカデミーを丁度出たところでシカマルとキバに会った。
「お。やっと出てきた」
「…待ってたの?いつから?」
「んー…でもそんなに待ってないぜ?なぁシカマル?」
「あぁ。俺は一時間前から居たが、キバとは三十分前に合流したからな」
「十分長いと思う…」
ナルトは溜息をつきながらもどこか顔がいつもより綻んでいる。
「帰ろ。なんだか今日は疲れちゃった」
そう呟いたナルトの横顔には確かに疲れが浮かんでいる。
「んじゃあ、帰りますかね」
「そうだな〜」
「ん」
ナルトを真ん中にして並んで歩く。ナルトは、温もりを感じながら無意識に口端を僅かに上げた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ