双子のポケモントレーナー
□ガーベラタウンへ
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「んで?皆さんこの後のご予定は?父さんは仕事でしょ?」
擦りむいた膝はちゃんとカットバン貼ってもらった。どうりで痛かったはずだわ!
「この後、って言うのは?」
「そのままの意味だよ。観光で、サラッと回るのか、ジム巡りのために留まるのか、とか。後者なら此方で手配するし、簡単な案内も請け負うよ?」
「本当!?」
「うん」
「二人はこの地方の出身だから、詳しいはずだよ」
サトシはやっぱ気になるよね。そこんとこ。
父さんは何時まで頭撫でてんの。
「...?サトシ、ポケモンワールドチャンピオンシップスで優勝してた...。実質、一番強いトレーナーはサトシだよ...?」
「え、マジ?知らなかった。おめでと。」
「淡白すぎ...」
いや興味無いし...。
「テレビで放送していたはずだけど...凛音ちゃん見ていないのかい?」
「興味無かったし。参加者でもなかったから、別に良いかなって」
本業の事もあるし、審神者だし。そんなのんびり見てる暇ないわ。
...審神者で思い出した。
「そういや!サトシとタケシ、前に歴史改変したろ」
「歴史...?」
「改変...?」
分かってないな?
「聞き方変えよう。過去に飛んだ?」
「あっ!」
「シンオウ地方の...!」
「やっぱり〜...。もう、駄目だよ?今回は無事に上手い事行ったし、ディアルガ様が関わってるみたいだから、不問にするけど...。歴史、ってか、文献の内容も変わってるから吃驚したよ」
「うっ、ごめん...」
素直でよろしい。
「よく考えたら、危ない橋を渡ってたんだな...」
「そうだよ、下手に歴史を変えると、後年で生まれる筈の人が、なかった事になるかも知れないんだから。
...もうしないでね?」
怪我も無いみたいだからいいけど。
「うん!」
「気をつけるよ」
「宜しい。はい、じゃあこの話終わりね、話を戻そう、サトシはジム巡りで良いのね?私は案内するけど、タケシとダイゴさんは?」
ヒカルは勿論だけど、宿儺様も多分来るなコレ。
「俺も着いていくよ。ポケモンの治療は任せてくれ」
「オッケ。タケシも滞在ね、この流れなら、ダイゴさんも来るでしょ?」
ダ「そうだね。僕は主に鉱石目的だけど」
「だよね、知ってる。んじゃ決まりね。ヒカル!玲に」
「連絡なら今しがたやった...」
「さすが♡」
よくできた妹だよ本当!
「引率は俺がやろう」
「お願いします!」
「玲って?」
「私の親友の子だよ。
趣味でこの地方の歴史と、ポケモンの研究とかしてんの。この地方のポケモン博士みたいなもんだね。あくまで趣味なのに、他地方の博士の会合によく招集されるってキレてんの。そんなん人前で話すからなのにねぇ」
ウケる。本人の前で言ったらウケるなって怒られるけどね。
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「そういや玲から返信きた?」
「うん。来るのはいいけど、ただ野暮用請け負ってるから、重なったら手伝えって。」
「オッケー分かった。」