悪魔の日常
□闇色の子猫
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「ジュツ、レトラー!」
「どうしたの?」
「俺、今からタイムスリップする!!」
「「は!!?」」
爽やかな午後、突然フルヤはありえない事を発した。
「な、何いってんの?」
「タイムスリップ・・・?」
「おう!
ハンが嫌がらせで、後、十秒後にタイムスリップする薬をぶっかけられた!」
「えええ!!?」
「どんな薬よ、それ!?」
「や、やべー!後五秒!」
「ちょっと待ってよフル・・・」
ジュツとレトラがフルヤの腕を掴んだ瞬間、しゅん、と三人は消えた。
「い・・・いってー・・・」
「ど、どこなのよ、ここ・・・」
「暗いし、怖いな・・・」
三人が目を覚ましたのは、どんよりと暗く、木はほとんど枯れていて、ふよふよと何か人魂が浮いている場所だった。
かなり恐ろしいが、美しくもあった。
「ひ、ひひひひ人魂ぁ!!?」
「多分、死者の魂でしょ。」
「死者の魂?つまりここは冥界って事だよね。」
「お、もしかしたら、ヤミヤ居るかも!
あいつ、冥界の王子らしいし!」
「そういえばそうd
「おい、お前ら。」
いきなり、変声期前の高い少年の声が下から聞こえ、フルヤは驚きもせず下に目線を送り、レトラも少し驚きながらもフルヤと同じ場所へ目線を送り、ジュツは驚きすぎて、昇龍拳のポーズをとりながら思いきり転倒した。
「さっきから、なんの話をしている。」
声の主は。
黒く長い髪をしており、前髪が片目にかかっていて、後ろの髪は一つにくくっている。
顔立ちは紅顔で整っていた。
服は着物を着ており、非常に帯が長い。
「よー、子供。俺はフルヤ!
いや、ちょーっと色々あってさ、こんな所に来てたんだよな。」
「・・・なんで、俺の名前しってる。」
「あれ?聞いてたのか?
・・・って、え?」
「えっ!?」
「・・・は?なんだ?」
「貴方って・・・男の子なの!?」
「そこ!?レトラ!?」
「・・・貴様、俺を侮辱してんのか。」
カッ、と突然少年・・・ヤミヤは、殺気を見せた。
「まあ待ちなって。
別にわざとじゃねーし。
にしても、お前がヤミヤかー・・・。」
「な、なんだよ。」