紅の涙番外編

□父の部下
1ページ/1ページ


カ「あんたが先生の養女のナギサ?」

主「は、はい、そうです!…あの時はありがとうございました!」

カ「いや、俺は生存者がいないか確認しただけで、感謝されるようなことはしてない」

主「いえ、それでも…本当にありがとうございました」

カ「う〜ん…、ま、どういたしまして」

主「あの、それで今日はどうなさったんですか?ミナトさんならお仕事に行っていますが…」

カ「今日は先生じゃなくて、あんたに用事があるんだ」

主「え、私ですか?」

カ「ああ。実は俺、今日休みでね。やるこくて暇を持て余してるんだ。…その、今から出かけないか?」

主「お出かけ、ですか?…はい、良いですよ。ちょうど行きたいところがあったので!」

カ「一応初対面だけど、それでもいいの?」

主「はい、もちろん!カカシさんのことはミナトさんからよく話を聞いていますし、悪い人じゃないって知ってますから!」

カ「…そ、じゃあ行こうか。どこに行きたいんだ?」

主「新しくできた甘味屋さんです!珍しい団子を売っていると聞いたので」

カ「甘味屋ね…、女はやっぱ甘いのが好きなんだな」

主「ああいえ、私じゃないですよ。友達に甘い物好きがいるので、下調べしておきたいんです」

カ「下調べ?ふ〜ん、ずいぶん頑張るね。じゃああんたは何が好きなんだ?」

主「私は…何かこれといって好きなものはないんですけど、食べることは好きですよ」

カ「焼肉食べ放題に行きたいとかってこと?」

主「そうですね、お腹いっぱい食べられるところに行ってみたいです」

カ「今の食事量じゃ足りないのか?」

主「我慢できないほどではないんですけど、まあ…少し物足りないですね」

カ「そ…見た所細そうだけど、足りないんだったら先生たちに言ったらどうなんだ?」

主「迷惑かけたくないですから。養子になったとはいえ、迷惑はあまりかけたくないんです」

カ「ふ〜ん…、ま、いいけど…」

主「あ!あそこですよ、カカシさん!列できてるな〜、早く行きましょう!」

カ「はいはい、わかったよ…」




(…にしても、先生も心配なら直接聞けばいいのに…まあ、さっきの調子だと喋らなさそうだからな…この子も、気を遣いすぎて変な方向に行かなきゃいいけど)

____________________
お腹が空いているのを隠している夢主を心配したミナトが、カカシを通じて理由を知ろうとしたお話。この日の夜から料理の数が増えたので、ミナトの作戦はバレバレだったりする。


次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ