紅の涙番外編
□フガクさんとの初対面
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ナ「は、初めまして!うずまきナギサと言います!息子さんとは仲良くさせていただいていて、よくこのお家にも…」
フ「堅苦しいのはいい、いつものようにしてくれ」
ナ「は、はい…ありがとうございます、フガクさん」
フ「イタチや妻から話はよく聞いている」
ナ「ああ、そうだったんですね!私もフガクさんのことはよく聞いています!無愛想で頑固なのだと!」
フ「ぶあ…、そうか…無愛想で頑固……」
ナ「はい!それに、とても優しくて思いやりのある方だとも聞いています!この前はミコトさんにお花をプレゼントしていたと聞いて、ロマンチックな方だな〜と思っていて…!」
フ「そ、それを誰から…?!」
ナ「もちろんミコトさんです!すごく喜んでいましたよ、『好きな人から好きな花を、記念日でもそうじゃない日でもプレゼントしてくれるのは、本当に幸福なことよ』とおっしゃっていて!私、お二人のような夫婦に…」
フ「も、もういい!もうやめてくれ!それ以上は恥ずかしい…」
ナ「あれ、そうですか?!すみません私ったら…!いつも言い過ぎてしまって…」
フ「いや…、ごほん。気にすることはない、それも君の美徳だろう」
ナ「…!ありがとうございます!やっぱりお優しいんですね、フガクさんは!」
フ「ぐっ…、それは言わなくていい」
ナ「ああ、すみません!」
フ「…それで、そうだ。君にはいつもイタチが世話になっている、これからも仲良くして欲しい」
ナ「私こそよくお世話になっています!これからも、ずっと仲良くさせていただきます!」
フ「はは、そうか。それはよかった」
ナ「イタチは私の初めての友達で、親友ですから!例えどんなことがあったとしても、友達をやめたりなんてしません!」
フ「…君は、うちはのことをどう思っている?」
ナ「え、うちはですか?」
フ「そうだ。突然で悪いが、率直な感想を聞いてみたくてな」
ナ「そうですね…私は、優しい人が多いと思います。イタチやミコトさん、フガクさんもそうですし、オビトさんやせんべい屋のおばさんも、みんなみんな優しいです!うちは地区も、美味しいものはたくさんあるし、景色が綺麗なところや落ち着くところもあって…」
フ「そうか…悪いところなどはないか?」
ナ「悪いところ…、少し…疎外感を感じます。同じ里の人間なのに、どこか…なんでしょうね。同じ括りの人間として見てもらえていないと思う時が、時々あります」
フ「…うちはは閉鎖的なところがある。そこからくるものだろう…」
ナ「そうなんですか…でも、私はそんなところもひっくるめて全部が好きです!閉鎖的なのも、多分一族としての誇りがあるからこそのものだと思いますし、なによりみなさんの愛情深さはうちは地区にいるとよくわかります。こんなにも愛の溢れる一族の方を嫌いになるだなんて、私には考えられません」
フ「君はよく周りを見ているな。…それに、ありがとううちはのことをそこまで好きでいてくれて。族長として感謝する」
ナ「ええ?!そんな、私が勝手に思っているだけなので…!」
フ「それでもだ。君といれば、イタチも道を踏み外すようなこともないだろう。これからも、家族共々よろしく頼む」
ナ「…はい、こちらこそよろしくお願いします!」
フ「…それにしても、堅い話をしてしまったな。茶請けでも食べてくつろいでくれ」
ナ「わあ、ありがとうございます…!」
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ナ「フガクさんって、思っていたよりもうんと優しくて、それにお話上手な方だったのね!」
イ「父さんが…?」
ナ「ええ、ミコトさんにも聞いていたけれど、お話ししてみるととても思いやりのある方だったわ!」
イ「いや、それよりも話上手…?」
ナ「?ええ、お菓子を食べながらたくさん面白い話をしてくださったけど…?」
イ「………そうか」
ナ「?」
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フガクさんの無愛想で頑固っていうのは、イタチから話を聞いていて持っていた印象。イタチは厳格な父親しか知らないから、最後のナギサの言葉が信じられなくて、静かにキャパオーバー起こしてるっていう感じです。
あと、本編で初対面が堅苦しい印象だったと書いていますが、それ間違いです。深夜に書いてたので忘れてました…けっこうなミス…