VERONICAMUS ※R18
□ビーストモード
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そのあと
沈黙が5分続く。
えー、、、っと
、、、こんなとこで、2人で向かい合ってても何も解決しない。
、、よな?!
カミュは目の前でじっと動かないベロニカにちょっとしびれをきらしてきた。
2人とも、とっくに涙は引っ込んでいる。
(まずは一刻も早くケガの治療をするべきじゃねぇ?)
だけど、まさかこんな事をしておいて、1人で帰れよ、とは言えないし、かと言ってルーラが使えるベロニカを「送っていく」という概念はない。。
カミュがわかりやすく困っていると、ベロニカが吹き出した。
「なにこの茶番っ、、、
あんた途中から、私のこと帰ればいいのにって思ってたでしょ。」
ぎく!!
「別にそんな💦ただ早く治療を、、、」
「いいの。私だって気づいてるもん。
この時間にルーラで帰ってベホマしてもらって、なんなら戻ってこれてたわよ。」
できればオレが気を失ってる間にそうして欲しかった。
ベロニカはカミュの心の声が聞こえたのか、ため息をついて言った。
「はぁー💦言われなくても帰るわよ。
だけど、ちょっと元気になったみたいだから一応説明させて。
マヤちゃんが私の杖持ってビーストモードになりそうになったの、覚えてるわよね?」
「、、、。」
カミュはまた緊張して、黙った。
「あの時、カミュは杖を持っても平気だったけど、もっともっと強い力が入ったら話は変わって、変身しちゃうのかも。
さっき私、いろいろパニくってて。。。無意識だったけど魔力が爆発したっぽい。」
「ふぅん、、、」
ベロニカは上空で起きたこと、海に落ちるまでを全て説明した。
「ねぇ昨日古代図書館で私に言ったこと覚えてる?」
「え、昨日?!」
全く思い出せねぇ💦
もう、、、ベロニカは愛想を尽かしたようなため息をつき、カミュの口調を真似てカッコつけて言った。
「もっといい女になってオレを泣かせてみな」
その場のノリで言ったような、、、
「あんたさっきちょっと泣いたから、私はちょっといい女になったってことよね?!」
はぁ?!
「なんの話だよ💦
って、、、ただオレを元気づけようとしただけだよな。」
カミュは辛そうに笑った。
「ベロニカ、
、、、おれのこと、怖すぎるよな。
マヤもああなるかもしれないし、ちゃんとこの力のこと調べるから、、、
コントロールできるようになったら、また遊ぼうぜ。」
「え、それまで私に会わないつもりなの?」
「いやそういう意味、、、になるのか?
ごめん、今は答えれない。」
「あてなんて無いくせに、、、」
「、、、。」
ベロニカはまたため息をついた。
「わかった。頑張って。
、、、これ、近いから要らないかもしれないけど、、、。」
バッグをあけて、イシの村に行けるキメラの翼をひとつくれた。
「サンキュ。ヒロに相談してみる。」
ベロニカはルーラで消えた。
「あてなんて無いくせに、、、」
別れ際のベロニカの言葉が響く。
長い時間考えても、カミュに良い方法などおもいつかなかった。
「あー、、、くっそ。
だめだ、、、やっぱりこんなの嫌すぎる、、、」
カミュは、もう一度キャンプの焚き火を灯し、ベロニカが置いて行ったお酒をあけた。そしてぼうっとしているうちに、夜があけた。