VERONICAMUS ※R18
□言い訳
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気持ちのいい、春の朝。
爽やかな風がヒナ鳥の声や、緑のにおいを運んでくる。
昨日、カミュは夜明けまでベロニカにケガをさせてしまった事を悔やんだり、調子に乗って絶叫系のライディングに付き合わせた事を反省した。
それはもう、マヤが黄金になってしまった瞬間と同じくらいの気分を味わった。
そして普通に疲れて寝てしまったようだ。
HPもMPも回復している。
カミュは立ち上がって、水をのんだ。
そこへ、
「キューン!!!」
聞き覚えのある鳴き声。
空から昨日のドラゴンがまた降りてきたのだ。
「おまえ、、、
昨日はごめんな、、、」
カミュが手を伸ばして、撫でてやろうとすると、ドラゴンはキュっと頭をカミュのほうにむけた。
口にリンゴがいくつかついた枝を加えいる。
「え、もしかしてくれるのか?」
噛みつかれるパターンも考え、ドキドキしながら手を伸ばすと、ドラゴンは取りやすいように頭を下げた。
そして、カミュがリンゴを一個もぎ取ったのをみると、加えていた残りのリンゴを枝ごと食べてしまった。
その場で食べてこれば良いのに、これではわざわざカミュに届けるために枝を折ったみたいだ。
(人懐っこいドラゴンだな。
サイズ的にもまだ子供かな、かわいすぎる、、)
「ありがとな、戻ってきてくれて。
友達になろうぜ。」
カミュはリンゴを食べ、やっといつもの前向きな気分に戻った。
「そーだ、名前つけてやるよ。
えーっと、、、
キューンって泣くからキュン太は?」
ドラゴンは首を横に振る。
「すげっ言葉がわかるのか?
、、、もっと強そうな名前がいい?」
ドラゴンはプイっと横をむいた。
「えー。実はおまえ女の子とか?」
うなずくドラゴン。
「、、、じゃぁリンゴが気に入ってるみたいだから、リンは?」
「キューン!!」
ドラゴンは満足そうにないた。
「じゃぁ決まりだな!よろしく、リン!」
ドラゴンの子供、リンがなかまになった。
「よし!せっかくだから一緒に行こうぜ、
行き先は、、、とりあえずイシの村だな。」
カミュは荷物をもち、リンに飛び乗って高度を上げた。
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「、、、何がどーなってこうなったの?!」
勇者ヒロは、ドン引きしながらカミュを家にいれた。
屋根の上にはリンが大人しくとまっている。
時の流れを整理すると
おとつい、古代図書館に行った。
勇者はイシに帰り、カミュとマヤはメダル女学園に泊まった。
昨日、午前中にメダ女の入学手続きが終わり、カミュはベロニカとキャンプで遊んでいた。夕方リンと出会って、事故がおこる。
ちなみに勇者はエマとのんびりイチャイチャして過ごしていた。
そして今朝、突然ドラゴンが屋根に降り立ち、カミュが訪ねてきたのだ。
シャワーを借り、旅人の服に着替えてシャキッと完全に復活したカミュは、詳細を話した。