長編その1 @

□初めてのライブ
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一気に奥まで突き刺されると、香は声にならない叫び声のようなものをこぼした。

「…!!!!」

ぎゅうと締め付けながら奥を痙攣させて、那月のモノを離すまいとしているようで、那月はため息のような声をもらした。

「いっちゃいましたか?」

まだ、いってる最中の香に聞くが香は答えられずに口をパクパクと動かした。

「可愛い、もっとしたいです」

那月が香の頬に手を当てて呟くと、香はふるふると頭を振った。

待って。
まだ

その目がそう訴えているのはわかっている。
だけど、それが余計に嗜虐心を駆り立てられた。

「香ちゃんがさっき、僕をいかせてくれたから、いつもよりたくさん気持ちよくできそうです」
「…な、那月く…」
「可愛い。もっと、もっといじめたくなります」
「な、那月く、まっ、まって、待っ…あ!!あああっ!!」
「可愛いです」

奥まで押し込み、入口のところまで一気に戻ってからまた奥まで突き刺す。
その衝撃で香は全身で絞り出すような声を上げた。

「ああ!あっ、あっ、あ〜〜っ!!」

じゅぷじゅぷと激しい音が聞こえてくる。
香は何回いったのかわからないくらいにいきっぱなしになってしまった。

「らめ…やっ…!ああ、や、ああ!らめ、いってる、いってるの、な、なつきく、っあ!!も、らめ…!あ!!!」

やっと動きを止めてくれた那月は、まだぐったりとしている香の身体の向きを変えた。
お尻を突き出すような体勢が恥ずかしくて抵抗しようとしたが、那月は香の腰を支えてまた奥まで差し込んだ。

「…っあっ…!!!!!」

シーツをぎゅっと握りなんとか身体を支えようと腕に力を込めたが、何度も奥を突かれると耐えきれずに顔をシーツに埋めた。
香の中に出入りしているところと、ひくひくと動く香のお尻の穴が見えている。
那月は親指でそこをそっと触れると、香は顔をふるふると横に振った。

「…や、…だめ、…やだぁ…」

泣きそうな目で那月を見上げるから、那月はそこを触れるのをやめた。

「ごめんね」

今日は、やめておきます。

那月は心の中でそう言って、香の中に更にぐっと押し込んだ。

「ん…んん…!」

前からするのと違うところを擦られると、圧迫感が強くて苦しさを感じた。

「…んっ…ぁ、ん…」

そんな香に気づいたのか、那月は香を後ろから覆いかぶさるように抱きしめた。

「後ろからは辛い?」
「……っ…ちょ…ちょっと…苦し…です…」

那月は香から抜いて、香のおでこにキスをした。

「ごめんね」

那月は優しく香の髪を撫でて、おでこに汗で貼りついた髪を避けてあげた。
那月はゴムをつけると、全身で息をしている香の身体を優しく仰向けにして覆い被さった。

「大丈夫ですか?」
「…な、…なんとか…」
「今度はゆっくりしますね」

那月はキスをしてから、香の中にまた押し込んだ。

「ん」

今度は宣言通り、ゆっくりゆっくりと動いてくれた。
動きはゆっくりでも、ちゃんと気持ち良くて香は息を整えながらそれをしっかりと感じていた。

「ん、ん…ぁ、あ、気持ちいいです…」
「良かった」

さっきまでの激しい動きも気持ち良かったが、刺激が強すぎてじっくりと感じる暇がなかった。
だけど、今はじんわりと身体の奥から気持ち良さが湧いてくるような感じだった。

「ん、…っ…んん、あ…」
「…ここ?」
「ん、…そ、そこ…」

ゆっくりと擦っていると香の中がぴくんと反応したところに気付いて、那月はそこをゆっくり刺激した。

「ん、んん…気持ちいい…っん、」

うっとりと目を瞑り、那月の肩に手を回すと那月は動きながらキスをした。

「…少し、早くしてもいいですか?」

那月のお願いに頷くと、少しずつ動きが早くなっていく。

「ん、んん、あっ、ん、んぁっ…!」
「…っ…は…」

詰まるような声を耳元でこぼされると、香の奥がきゅっと締まった。

「…あ、んん、…っあ、な、那月くん…あ、気持ちい、あ、い、いっちゃう、…あぁっ…!」

ゾクゾクと全身に快感が走り、香は那月に抱きついた。
那月のモノを締め付けながら絶頂に達すると、那月はまた少し早く腰を打ち付けた。

「僕も…いく…っ、あ、出…っ!!」
「ああ…っ!あ!〜〜っ…!!!」
「…っ…!…っあ…」

ぎゅっと抱きしめながら、香の一番奥で射精をすると、そのびくびくと跳ねる動きに香は声を漏らした。

「んっ、…あ…」

耳元で大きく息を吐き、香の頬にキスをしてから頬を合わせた。
まだ荒い呼吸が聞こえるから、香は那月の背中をよしよしとさすった。

「…香ちゃん…」
「なんですか?」
「大好きです」

まだ熱の残った目でじっと見つめながら優しく言ってくれるから、香も目を細めて頷いた。

「私も、大好きです」

目を閉じて唇を重ねた。
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