仙道中編【完結】
□A太陽に出会った日
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あさひside
これは私が瑠璃ちゃんと出会った時のお話。
一年半前〜
入学して2〜3週間が経った頃。
その頃になるとクラスでも一緒に過ごす友達やグループなんかが決まってくる。
女子というのは大体3つのグループに分かれる。
1つ目はいわゆる一軍と呼ばれるグループ。
ギャルっぽい子だったり活発な子だったりが多くてとにかく私たちは学園生活をエンジョイしてます!みたいな子達。
2つ目はおとなしい子が集まるグループ。
休み時間はみんな漫画を交換して読んだり、好きなキャラクターの絵を描いてたり。文化系タイプ。
そして私が属する3つ目のグループは上記の2つのどちらにも属さないような特に何の取り柄もない【普通】の子たちの集まるグループだ。
「ねぇ、葉山さん葉山さん!」
そんな【普通】な私を急に勢い良く読んだのは一軍グループのリーダー的存在である永田さんだった。
『え?私?なに?』
まさか永田さんに話しかけられるなんて思ってなかった私は驚いた。
瑠璃子「あのさ、葉山さんて中学はバスケ部だったんでしょ?一緒にマネージャーやろう!!」
『マネージャー?私が…?』
瑠璃子「そうなの!今私1人しかいなくて…。これからインターハイ目指そうってチームなのに全然手が回らないの。お願いっ!」
そう言いながら永田さんはまっすぐと私を見つめた。
永田さんの顔、こんなにまじまじと見つめるのは初めてだ。
綺麗に施されたアイメイク。
淡い茶色の髪の毛は綺麗に巻かれていて笑った時のエクボが特徴的で可愛くて。
あぁ私もこんな顔に生まれたかったと永田さんに見惚れていた。
瑠璃子「葉山さん?なんか私の顔に付いてる?」
はっ!しまった!
つい見惚れすぎていた…!!
『あっ、いやそんなことないよ!マネージャーかぁ…。うーん…。』
とっさに考えるフリをした。
本当はマネージャーなんてまっぴらごめんだ。
瑠璃子「とにかく一度見学だけでも来て!?あ、そうだ今日の放課後暇?早速!」
『えっ…?あぁ。う、うん?』
あれよあれよと永田さんのペースにハマってしまい私はその日バスケ部の見学に行くことに。