Guardian-守護者-
□第六話
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右手を押しつけた場所から螺旋状に炎が走った。
――パリーン
ガラスが割れるような音がして、半透明な青いカケラが地面に降り注ぐ。カケラは地に着く前に空気に解けて消えた。
「おいおい、ムチャするなι」
「へん、俺のムチャは今に始まった事じゃないデショ!行くよっ」
扉を蹴り開けるようにして開くと、床板や壁紙が剥がれて、所々に瓦礫が散乱していた。まさに廃屋そのもの。何もないエントランス。微かに感じる人の気配も、妖気にかきけされてしまって詳しい居場所が特定できない。
「散らかってるな…」
落ちていた瓦礫を足でつつきながら実が小さく呟いた。
「…景吾の気配がする、微かだけど」
「って事は彼も?」
「可能性は高いね。景吾の氣は特徴あるから…信じたくないけど」
自然と手を握り締める力が強くなる。
「アキ、とりあえず進んで見よう」
「OK」