★アホ部屋★

□第八話
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で、とりあえず男子生徒が指差した方向へ来てみた。…が、


「いねぇじゃねぇか…」

「やな…」


路上には人っ子一人見当たらない。


「しかもいつの間にかアキっちおらへんし…」


キョロキョロと辺りを見回す忍足。補足だが、格好は今だにあのままである。


「忍足、跡部さん。誰かの気配が…」


セーラー服の胸ポケットから(っていうかいつの間に入ったんでしょう)ピヨ氏がひょっこりと顔を出した。そういえばジローは何処へ…?


『気配……?』


「…するか?」
「いや、まったく。でも…せやなぁ、ピヨっちがそう言うんならそうなんやろ」


辺りの気配を探って見るが、人の気配は微塵も感じない。だが、忍足曰く「ピヨっち達は感覚がめちゃめちゃえぇ」らしく、特に人の気配には敏感なのだそうだ。たぶんジロー以外は。
アイツは一度寝ると梃子でも起きない。
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