Guardian-守護者-
□第四話
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白い世界に公然と広がる闇。
何故かその闇が無上に恐くて、必死で逃げた。白い砂地に足を取られながら…。
どこまでも続く
終わりのない荒野
その地の果てには…?
±Guardian・19±
走っている途中、不意に何かに足が引っ掛かり、転んだ。途端に闇が俺を包む。どうにかして逃れようと必死でもがくが、闇の前では無に等しいモノだった。
苦シイ――
苦シイッ、誰カ…誰カ!!
居る筈も無い誰かに助けを求め、闇雲に手足を動かす…所詮は無駄な足掻きだとわかっていても、せずにはいられなかった。
「………ッ!」
タス…ケ…
唯一出ていた頭もずるずると闇に引きずり込まれる。
視界が闇に染まる瞬間、自分の名を呼ぶ声と光。
「…ぃ…ッ!!」
闇に差す一筋の光を
「け‥ごッ!」
掴もうとして手を伸ばす。
「景吾ッ!!」
光を掴んだ…と思った瞬間、激しい揺れと共に目が覚めた。
眼前に広がるは翡翠色。
整わない息と定まらない視線。
「大丈夫か?ヒドイ汗だぞ」
働かない頭で必死に考える。
そうだ、確か俺は教室で…
「景吾〜、けーいご〜、…けーいちゃーん。聞いてるぅ〜?」
「誰が景ちゃんだ(怒)」
条件反射と言うべきか、拳がアキの頭にヒットした。
「いだッ、何で殴るの!心配してあげてンのに!!」
「人を変なあだ名で呼ぶからだ」
見事なたんこぶを頭に付けたアキが、仕返しとばかりにチョップを繰り出した。
「ッ、やめろ!このバカ!!」
「バカって言う方がバカなんだい!やーい、けごたんのバーカバーカ」
お前は何時の小学生だ。
そう思ったが言わないでおいた。