リクエストand企画小説

□ぶかぶかのシャツ
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フェイトは最近よくラッセル執政官に連れられて出張に行ってしまう。

2人(まだ結婚はしていないが)の生活に慣れてしまったネルは以前には考えられないような感覚に犯されていた。

独りで食事をつくり、独りで自分の作った食事を食べるのがこんなにも淋しいものだとは知らなかった。

独りで寝るのがこんなにも淋しいものだとは知らなかった。

フェイトがいない生活・・・

考えられない・・・

食事をつくっても「美味しいよ」といって目を細めるフェイトが居ない。

寝るときに「愛してるよ」といってキスしてくれるフェイトが居ない。

寝てるときに抱きしめてくれるフェイトが居ない。

フェイトの匂いがしない・・・・

本当に私は情けなくなった・・・

でも・・・しょうがないんだよ・・・

あんたが好きで、大好きで・・・もう必要不可欠なものになってしまって・・・・・

だから・・・しょうがないんだよ・・・

私の秘密・・・

フェイトを愛してしまった私の秘密・・・

フェイトが居ないときに私はあいつのシャツを着ないと寝付けない・・・

あいつの香水をつけないと寝付けない・・・

あいつの大きなシャツと香水・・・・

錯覚だが、あいつに包まれている気がする・・・

でも温もりはない・・・

虚しい、そして寂しい・・・

もう完全にあんたに依存症だよ・・・

フェイト、愛してる・・・

ぶかぶかのシャツ、朝っぱらから香る香水・・・

滑稽な姿だよ(フェイトなら喜びそうなものだが・・・)

フェイトには決して知られたくない秘密・・・

でもあんたはきっと知っているだろう・・・

出張の洗濯物が1枚増えていること、自分が居なかったのに香る香水の香り・・・

優しいあんたは気づかない振りをするね・・・

ありがとう・・・

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