リクエストand企画小説
□機嫌が・・・
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「服・・・・」
フェイトはそうポツリと呟いた。
いつもならフェイトは1枚1枚丁寧にネルの服を脱がせていくのだが、今日は自分で脱げ・・・という事らしい。
「それはっ・・・」
「嫌なの?」
「フェイトに・・脱がせて欲しい・・・」
「なんで?今日はネルが僕にしてくれるんだろ?」
「私はフェイトの『もの』だから・・・」
ネルは自分の体温が上がるのを感じた。
「・・・・・・・・」
フェイトは納得したのか折れてくれたのかネルに歩み寄り上から1枚ずつ脱がせていく。
それと同時にネルをベッドに寝かせ自分のシャツだけを脱ぐ。
ネルを生まれたままの一糸纏わぬ姿にするとフェイトの行動は終わり、また無表情でネルを見つめる。
「・・・・・・・・」
「キスで・・・・いいかい?」
「・・・・・・・・・」
ネルが問うてもフェイトは何も答えない。
ネルは初めてキスをする少年のように優しくただただ優しく唇と唇を重ね合わせた。
目を開けば緑色の綺麗な海と蒼く広い海が見える。
フェイトは満足したのか、ネルの首筋から鎖骨の辺りにかけて唇を這わせキスマーク付けていく。
それもそのキスマークはネルが服を着ると見えるか見えないかのギリギリの所に付けらている。
フェイトに触れられるたびに鼓動が高鳴るのを感じるネル。
フェイトは2つの胸にたどり着き先端を責める。
そして最後にはネルの其処にたどり着き指や口で愛撫され、ネルはただ甘い叫びを上げ快楽に身を任せることしか出来ない。
あと少しで達するというところでフェイトの愛撫が止まる。
恐る恐る自分の膝の辺りを見るとフェイトは無表情なまま口の周りについたネルの蜜を拭い、指についている蜜を舐めとっていた。
フェイトと目が合ったネルは恥ずかしそうに視線を変え横を向く。
フェイトはネルを持ち上げて壁にもたれ掛かるように座らせ両膝を開かせる。
「えっ、きゃぁ。いやだ・・、やめっ」
そういって膝を閉じようとしたネルをフェイトは無表情なままみつめ、呟く。
「ネルがしてくれるんでしょ?」
確かにそうだがこの格好は恥ずかしすぎる。
だが、フェイトには逆らえず膝を開いたままいるしかなかった。
そしてまた愛撫は再開されまた快楽に飲み込まれていくネル。
「もうグチャグチャだよ、厭らしいね?」
「そっ・んなっ・・・ちがっ・・・ああっ、ひゃぁん。」
「違うの?へぇ・・・」
そういってフェイトはまた愛撫をやめる。
そして指をティッシュで拭き、ベッドサイドで本を読み始めた。
「なっ、フェイト!?」
「・・・・・・・・・」
また黙りこくったフェイト、その目は無関心な冷たい目。
一度高められた熱は早々冷めはしない。
ネルは如何する事も出来ずただ身を捩っていた。
「なんでそんなに落ち着きないの?」
目を本に落としたままフェイトはネルに問う。
「なんでって・・・・」
まさか新しい快楽が『欲しい』なんて言える筈がない。
「なんでもないんだったらもうちょっと落ち着きなよ。」
「・・・・・・・・」
顔を真っ赤にしてフェイトの言葉に耐えるネル。
その顔を楽しむかのようにフェイトは微笑む。
「それとも『して欲しいの』?そんな訳ないよね、ネルは『厭らしい』娘じゃないからね?」
フェイトの言葉でネルは逃げ道を失っていく・・・否、最初から逃げ道などなかったのかもしれない、唯一つフェイトの言う事を聞く以外に・・・
「・・・・・・・・・」
「それともさっきの言葉を訂正する?『厭らしい』って?」
こうしている間にも熱はネルを襲う、中途半端な快楽はネルを従順にさせる。
「・・・せ・・ぃ・・す・・・る」
「えっ、何?」
そう問うフェイトの微笑は天使の皮を被った悪魔のように見えた。
「てい・・・せい・・する・・・」
「何を訂正するの?」
「さっき・・・言った事・・・・」
「さっき言ったって?」
分かっているくせに問うフェイトにただ従順に答えるネル。