銀魂 SS
□暖かい場所
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『暖かい場所』
「すっかり遅くなっちまったなぁ〜」
朝から急な仕事が入った。依頼は、屋根の修理。
3人で、ジャンケンをして負けた銀時が今回、依頼人の所に向かった。
昼過ぎには修理も終わっていたのだが…
いざ、報酬も受け取って帰ろうとした時。
よかったら…と、お茶と和菓子(糖分)を出されたので、少しだけ…とお邪魔したのが…いけなかったのだ。
「最近のおばちゃんはこえーなぁ〜…あれが噂のマシンガントークってやつだな」
そのおばちゃんは…
見掛けはそんなに喋るようには見えない…大人しいイメージだったのに
銀時に向かって、色々な話題を一方的に話してきた。
近所の噂話や、あのスーパーは野菜が安いとか。
万事屋の旦那はもう結婚してるのか、とか
最初は、和菓子を食べながら適当に相槌や感想を述べ
スーパーの話は後で新八に教えてやろうと、思っていた銀時だが…
いきなり、旦那さんとの出会いの話までになった時、
『こりゃーいくら時間があっても足りねぇんじゃねーか?』
と感じ、なんだかんだと理由をつけて、なんとか飛んで帰ってきたのだった。
そして、予定よりすっかり遅くなった帰り道。
夕暮れの道を家(万事屋)に向かって銀時は歩く。
依頼人から饅頭を頂いたのを右手にぶら下げながら。
ふと、何処からか美味しそうな匂いがしてくる。
きっと、どっかの今日の晩飯はカレーなんだな…と銀時は、思った。