Comply with a riquest

□first-aid
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「いつまでもガキ扱いしてんじゃねぇよ!」

「ガキなんだから仕方ねぇじゃねーか。へへ、悔しかったら一人で任務こなしてみろや」

「っ!そんぐれぇできるもん!やりゃあいいんだろ!」

「二日後、南アフリカのB地区にあるデカイ基地を叩く。小手調べだ。基地の周りにいる見張りを一人で始末してみな。ま〜何分で泣き付いてくるか秒単位で計っててやるよ」

「……。小手調べなんて必要ねぇ。アンタこそ飲んだくればっかで足引っ張んじゃねぇぞ!」

「…上等だ。南塔もテメェに任せる。マーカーの援護はつけない。せいぜい死なないようにな」











ガンマ団特戦隊飛空艦。
指令室にてオレは今日も隊長とケンカをしていた。



毎度お馴染のケンカの原因は、これまたお馴染隊長にあった。

最初はちょっとした言い合いが始まり。

酒が飲めないお子様、男のくせに何でファンシーなもんが好きなんだ、甘いもの好きのヤンキーなどなど言われまくった。


最初はムキになって歯向かっていたんだけど、怒ってつい口を滑らせたオレに、迷惑な逆ギレをしてやや無謀な任務を告げた。


「オレだってやればできる!……と思う」







「あんのクソガキ…。一人じゃ動けないくせして」


隊長は一人、机の上に地図を広げて頭の中でシュミレートしながら作戦を練り始めていた。












目的地につく3時間前。
みんなが指令室へ呼びだされ、地図を広げながら今回の任務について簡潔に話して、一人一人の割り当て場所と作戦内容を発表した。


「あれ?りっちゃんに誰もつけないんですか?」

「あぁ。コイツには一人で基地周辺の見張り台を潰して南塔をやらせる」

「しかしボーヤにはまだ早いかと」

「…その本人がやるって言い出したんだ。手出しすんじゃねぇぞ」


煙草を吹かしながら睨まれれば、誰も文句は言えなくなる。


「以上だ。解散」


敬礼をして指令室を出た。










「…大丈夫か?」


リビングに戻ってからGさんが心配そうに聞いてきた。


「大丈夫だもん。オレだって出来るってとこをあの獅子舞に思い知らせてやるぜ」

「なぁに?またケンカしたわけ?」

「そんなんじゃねぇよ。ただ」

「ただ?」

「いつまでもガキ扱いしてんのが気に食わねぇ」


いつまでも誰かに庇われたままでは成長しない。自分だって特戦の一員だ。そろそろ一人立ちしたっていいだろ。



オレは今回の任務で手柄を挙げようと意気込んだ。


「ぜってーぎゃふんと言わせてやる!」

「力みすぎてドジするなよ」

「平気だもんね〜。マーカーも助けにこなくていいからな!」


そう言うとリビングを出て行った。


「…とかいいつつ獅子舞様ったらしっかり考えてんじゃんね」

「…万が一何かあれば俺が援護に回る」

「よろしく♪オレも隣のエリアだから、片付いたら様子見に行くよ」


地図を見ながら作戦を聞いていた3人は、心の中で一斉に溜め息を吐いた。

南塔は倉庫となっているため人が少なく、リキッド一人で十分こなせるエリアになっていた。
それに、一番近い南東エリアにはG、少し離れている西エリアにはロッドが割り当てられていて、いざとなればすぐに援護へ行けるだろう。

詳細を知らないリキッドはいつも以上に気合いを入れている。



分かりにくい上司の愛を一身に受けるルーキーを同情しつつ、無事に任務が終わるよう願った。




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