SS

□childish
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最近イラツクことが多い。










「りっちゃ〜んお兄さんと遊ぼvV」



俺が拾ってきた雄ガキに、ヘラヘラ愛想のいい面で絡んでいる姿を見ると、自分でもよく分からない衝動に襲われ、ロッドを単身激戦区真っ只中にあるよその部隊へ“救援”にやってみた。








けれどその締まりのない顔はそのままに。


痛みに歪む事無く無傷で帰還した。











おもしろくない。





また今日もロッドはガキにちょっかいを出して遊んでいる。













「りっちゃん何してんの?暇なんでしょ。お兄さんと一緒に遊びましょvV」




ニコニコと人懐こい笑顔を振りまく部下に





「やだよ。またからかって遊ぶんだろ」





と抵抗する割には、万更でもない態度で結局付き合っている姿を見ると、自分でもよく分からない衝動に襲われ、リキッドを一人で戦場に落としてみた。








コイツはまだひよっ子だから、やはりあっちこっち傷だらけにして、本当に、奇跡的に帰還した。








「なぜリキッドを一人で行かせたんですか?!」








うるせぇ。



お前らのせいじゃねぇか。




むかつくんだよ。





俺たちは悪名高い殺し屋なんだぜ?





仲良しこよしはいらねぇんだ。









けれど、リキッドの痛々しい包帯に滲む血を見るた
び、深い罪悪感が生まれ胸に燻った。









ガキは俺の方か。












END

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