カラメ専用駄文庫
□A Happy day(★)
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「誕生日おめでとう★」
「ぉう、お前ぇもおめでとな☆」
時刻は丑の刻を回った所。
日付は5月12日。
今日は…
双子であるハオと葉の誕生日。
「‥夜中に抜け出して来てばれなかった?」
「ん〜、たぶんな‥大丈夫なんょ♪」
双子なのに敵同士であるが故、一緒に過ごすことを許されない二人は、こうしてこっそりと逢うのが精一杯だった。
互いが、好きで‥好きで…
恋愛感情を抱くハオと葉。
それでも…
今日は、今日という日は‥一緒に生まれてこれた大事な日だから…
危険を侵していると十分承知しながらも、葉は自分の宿舎を抜け出し、ハオの宿舎まで足を運んできた。
「‥葉…」
そんな葉の健気(?)さに愛しさを覚えたハオは、ゆっくりと葉を引き寄せ抱き締める。
そして、僅かに色付く頬に唇を寄せ、最終的には柔らかい唇へとたどり着き、やんわりとその唇を奪った。
「…‥ん‥っ…///」
葉は、嬉しそうにその口付けを受け入れ、そのままハオと共に座っていた古いベッドへと倒れ込んでいった。