レイの神話
□レイの神話…4
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入って来たのは平井知子であった。
知子は桑田のところまで行き見学の許可をもらうと、ゆっくりと美雪の方へ向かい、何かを話しかけた。
(な、なんなんだよ…)
亮が気付いたとき、二人は真知から離れたところに並んで座っていた。
いきなり、亮に向かってボールが飛んできた。
「わっ!?」
顔面にぶつかる寸前になんとか受け止めた。
亮はドリブルしてゴール下まで来ると、ボールを高くかかげてジャンプした。
彼の手を放れたボールはリングにあたり、床に落ちて空しくはねた。
「あ〜ん、おっしいなぁ!」
知子はまるで自分のことのように悔しそうに言った。
落ちたボールは圭介が奪い、片山にパスした。
「亮クンどうしたの?」
香代が亮に声をかけた。
「いつもならあれぐらい簡単にきめられるのに、ミスするなんて珍しいわね」
「そうですか?」
「そうよ。ましてや美少女が3人も見に来てるのよ? カッコいいとこ見せなきゃ」
「はい、すいません…」
「なにもあやまることないわよ」
香代は明るく言う。
Bつづく…