special
□animalista
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「もういい!パパもママも大っ嫌い!!」
最愛の娘にそう言われるのは非常に心苦しいのが親の性。
だが、私たち使用人は毎度の光景に呆れ返っていた。
まだ飼う気なのか、と。
animalista
この屋敷には人の住む場所が少なすぎる。
我々使用人などは、離れに追いやられてしまうほどに。
何故ならこの屋敷の部屋のほとんどは、家畜小屋と化しているからだ。
飼い主はお嬢様。
そのお嬢様のおっしゃることには、大事な家族だそうだが…家族にしては多すぎる上に、お嬢様はまだこの数でも飽き足らないらしい。
「全く…どれほど飼えば気が済むのだ…」
お嬢様が出ていった後、父親である御主人様は、お嬢様の止まることを知らない我儘に頭を抱えた。
「すまないな…世話をするのはお前たちだと言うのに…」
「いえ、とんでもございません」
正直疲れもするが、それも仕事。
これから朝の餌やりだ。