テニプリのお部屋
□★イチゴの刻印
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周助の部活がお休みの日は、
だいたいいつも周助の部屋へ遊びに来ている。
周助の部屋はいたってシンプルで大人っぽい雰囲気。
自分の気に入ったものしか置いていない。
でも、私が持ってきたものは別みたい。
私が持ってきたぬいぐるみは、お休みの度に増えていっていた。
「まぁいいか。
姉さんもかわいいって言ってくれてるしね」
「えっ由美子お姉様も?わーいっ!
じゃあ、お姉様にもプレゼントしちゃおうかなっ!」
私はだっこしていたビーグル犬のぬいぐるみにちゅっとキスをし、
出窓に置いてある鉢植え花の隣にそっと置く。
「もう大好き!かわいいのよね!」
「僕よりも?」
「えっ?」
「僕よりも、この子が好き?」
周助がちょっと眉間に皺を寄せて
真っ直ぐに私の瞳を見つめている。
その瞳は少し淋しげに見えて………
と思ったのは私の気のせいなんだろうか?