テニプリのお部屋

□こんな寒い夜は
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なあ、傍におって

触れられる距離に…

いつも

おまえの笑顔を一番近くで見ていたいんや…



「今日はあまり一緒に居られへんで
かんにんな…


何でなんか、女の子達が俺の誕生日をしっとってな・・・」

下校途中、なぜか今日のおまえは俯きがちで、いつもの天然気味な笑顔が見られへん


「ん、どうしたん?浮かない顔をしとる…

俺の誕生日を忘れとった事が原因なんやろ?」

俺の言葉におまえはビクッとして顔を上げた。
ホントにおまえはわかりやすくて可愛ええ


クラスの女の達子の騒ぎ様をみて、思い出したんやろ…


その表情では、俺が知らへんとでも思っていたんやろな


「ごめんね、侑士・・・」

おまえは本当にすまなそうに俺の瞳を見上げて、

泣きそうな顔をしとる


「気にせんでええよ。

ちゃんとおまえはおめでとうを言ってくれたやん…


それに、いっつも、しつこく俺の周りに居る女の子達に、

いつも以上に気い使こうてくれてたやろ…」

俺は泣きそうになりながら瞳を潤ませとる

おまえの頬にキスをした。

おまえは一瞬、ビクッとした後、

頬を染めて俺に身体を預けてくる。

その表情が可愛ええてたまらん


「…何でそんなに
顔を赤こうしておるんや?」


俺に誕生日のプレゼントを持って来てくれた女の子達に

嫉妬しながらも、気い使こうてくれとるおまえが、

嬉ししゅうて仕様がなかったんや。


…だから、いつも以上に長く女の子達の輪の中にいたんやけど…

「かんにんな。淋しい思いさせてしもうて・・・・

それに、忘れていた事を

気にする必要もあらへん



こうして最後にお前に祝ってもろうて、

うれしゅうてしかたないんや


このプレゼントも前々から用意してくれてたんやろ。

ありがとうな。

今、開けても構まへんか?」

俺はおまえが嫉妬しながらも他の女の子達に気い使こうてる

おまえがめちゃめちゃ愛しゅうて

おまえの涙に濡れとる瞳を見つめる

おまえは少し戸惑いがちに瞳を揺らしてコクンと頷いた



「なあ、今夜は俺の部屋にくるんやろ?


むしろ、そっちのプレゼントが嬉しいんやけど・・・


誕生日なんや、いい答えを期待してもええか?」



少し肌寒い夜に

触れ合う体

温まる心

今、此処に

永遠を願ってもええか?


だれよりもおまえを愛しとる
 

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