Marriage



高らかに鳴る鐘の音。

ステンドグラス越しに柔らかな光が降り注ぐ

そんな中、僕は着慣れぬ服を着、背筋を伸ばして君を待つ

出会ってから色んなことがあったよね

いっぱい笑った

些細なことで怒って喧嘩した

あぁ、君を泣かせてしまったこともあったっけ……

君との思い出が緩やかに巡る

窓を彩るステンドグラスのように、鮮やかに蘇る

厳かに奏でられるパイプオルガン

重い扉が開き、

純白に包まれた君の姿が眩しく目に飛び込んでくる

君のお父さんに手を引かれ、一歩一歩僕へと近づいてくる

僕は君へと手を伸ばす

君は僕の手を緩やかに取ると、ベールの奥で柔らかに微笑む

君のお父さんが呟く

『娘をよろしく』

その言葉に僕は、小さく、だけれども力強く頷く

君を幸せに出来るのは僕だけだから

僕が幸せを感じられるのは君の隣にいるときだけだから

だから誓うよ

誰よりも君を幸せにする

全ての災いから君を護り続ける

だから僕にその力を授けて

君のその微笑で

君という存在そのもので



2500hit記念にMM『挿れてよ優矢』の葉月さんから頂いたお話です
旧HP終了前後に書かれた幻の作品とか・・・
いろいろな出来事を乗り越えて結ばれるって素敵ですよね
木暮はまだ経験はありませんが、バージンロードをダーリンのもとへパパに手を引かれて歩いていくってどんな気持ちなんでしょう?

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