撫子

□生命不息
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イ尓不要忘了我情深深如海
匁什公要対イ尓掉眼泪

イ尓推道不明白匁了愛

要不是有情郎跟我要分升
我眼泪不会掉下来掉下来


Don't U cry my baby
'Cos I'll be right by your side
Dreaming along with U each & every night

Come to me,
we can put away your fears
Don't U cry,

Don't U cry my……






静蘭×秀麗


生命不息 -shen min bu si-
My whole life with you





静蘭は暗い空を仰いだ。
この日は、朝から雲行きが怪しかった。
雨が降りそうで降らない、空気が湿り息苦しいあの感じ。
見上げれば、暗灰色の積乱雲がゆっくりと帯電しているようで。

(………いっそ、今すぐ降ってしまえ。昼間のうちに)

今ならば、彼女の周囲に人もいる。……相手が燕青であろうと絳攸であろうとこの際ぶっちゃけ誰でもいい。
今夜は邵可が府庫に詰めると言っていたから……また「あの夜」が来る。


一生お仕えすると決めている。
旦那様とお嬢様の為に生きて死のう、その想いは今までも、そしてこの先もずっと変わらない。

だが今は……
もうひとつ、大切なものに気付いてしまった。

胸に咲く紫の花。かけがえのない、天上の花。


雲間に太陽を探しつつ、静蘭は今日幾度目かの溜息を洩らした。







「嫌だなぁ……雷が鳴りそう」

府庫の窓から空を見上げた秀麗は、小さな肩を震わせた。
「ねぇ父さま、今夜は早く帰れないの?」
「私がいなくても静蘭がいるじゃないか」
邵可は秀麗の淹れたお茶を啜りながら、首を傾げる。
「いつまでも静蘭に甘えてばかりもいられないでしょ、羽林軍も忙しいみたいだし」
「おやおや、静蘭が寂しがるような事を言うね」
「忙しいのは本当よ、帰って来ない日もあるもの……でも嵐の夜にあの家で独りなんて…私耐えられないわよ」
秀麗は机に突っ伏して頭を抱えた。

邵可が複雑な思いで娘に声を掛けようとしたその時、府庫の入口に絳攸が現れた。何やら資料を山程抱えている。
「邵可様、失礼致しま……何だ、秀麗。まだ帰ってなかったのか」
「絳攸様」
「お前もう7日と働き詰めなんだ、邸に帰って休めと言った筈だぞ」
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