†別れ唄〜サヨナラノヨカン〜†

□紅月を…
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  紅月を
 仰いで見れど
  彼の人の
 朱色の瞳
   想い出すのみ…


僕の記憶の中の君は
いつも紅い瞳をしていたね。

泣き腫らした…
真っ赤な瞳

僕は君に
笑顔よりも多くの
涙ばかり与えてしまったね。

君はいつも気丈に微笑っていたけど、僕は知ってた。
それが僕の前だけの物だと…

君はとても優しい人だから、真っ赤な瞳で微笑むのは…君なりの優しさだった。

どうして僕は
あの頃、
それに気付いてあげれなかったんだろう。
君が今にも壊れて崩れてしまいそうだった事に…

僕は
君の優しさに甘えていたんだ。
いつも微笑っていてくれたから…

気付いた時にはもう遅くて、
君を失った後だった。

今更

後悔しても遅いけど

僕は君に

何をしてあげれた?



 今宵の昊には紅月

僕は…

 あの紅月に

真っ赤な瞳を重ねて

 今も君を想い出すよ…

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