ここに迷い込んだら、プラウザバック
□馬鹿でいいじゃない
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「アフリカの涙って知ってるー?」
彼女が俺の好きな笑顔でそう聞いてきた。
知らない、と答えると目を輝かせて説明してくれた。
どうやら、アフリカの涙というのは、世界で1番大きいダイヤモンドだそうだ。
しかし、それを手に入れた者は不幸になると言われているらしい…。
「綺麗なんだろうなー…欲しいなぁ…」
「不幸になんのに?」
「欲しい」
そうキッパリと言い切られ、俺は少しひいてしまった。
女というのは、やっぱり宝石が欲しいものなのか。
「それを手に入れたら、早死にするのかもしれないし、死に方が酷いのかもしれない。でも、巣山がいれば大丈夫。私は幸せ」
大人になったら小さくても買ってやろうと考えていた時に、そんな恥ずかしいことを言われた。
俺はカッと顔を赤くさせると、それをからかわれた。
「……その不幸で俺が死んだらどうするんだよ」
「その時は私も死ぬ」
俺が死ぬことを不幸だと否定しなかったことに、少し喜んでしまった。
2008.06.28