好き、です。 俺、も。 そうやって、始まったのはいつだったっけ。 お互いに恥ずかしくなって、耳まで赤くさせたのは、いつだった? ぎこちなく手を差し出して、優しく手を握って、笑った。 指を絡ませて、手のあったかさをしっかりと感じていた。 毎日じゃなかったけど、時たま触れる唇が柔らかかった。 好きすぎて、仕方なかった。 「別れ、よう?」 隣にいたはずの良郎は、気付いたら前にいて、私と向かい合っていた。 申し訳なさそうに眉を下げて、良郎はそう言った。 「このままだったら、俺、傷つけちゃうから」 傷つける?そんなの私、平気だよ? 良郎の目は別れたいって言ってる。 ねえ、私の何がいけなかった? 私、ずっと好きでいてくれるように頑張ったと思うよ。 どうしよう、良郎に捨てられたら私駄目になっちゃう。良郎がいないと……。 「ごめん、ね」 貴方ニ捨テラレタラ私ハスクラップニナッテシマウ 2008.11.16 自販機、に提出 |