NARUTO

□影が集まりし時
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白い四角い部屋に一つのベビーベッドがあり、中にに影が一つあった。

影は小さいながらも見るものを圧倒させるような、言い表せない存在感を持っていた。

今、その影に近づく存在があった。


「ナルトや…」

空間に響いた声はしわがれた翁の声であった。

それに応じるは喜色に輝く甲高い赤子の声。

「だぁっ『じいちゃっ!』」

ぱたぱたと手を動かし自己を主張する。

「ぶぅ『お仕事』?」

「持ってきたぞ、希望通りの暗部クラスの任務じゃ」

「あふっ『やった!』」

「だがのう…」

翁、三代目火影は言葉を渋る。

「あぅ『ナルトはお仕事好きだよ』」

影、ナルトは火影に空色に輝く目を向けた。

火影は両腕にナルトを抱き上げ、しわしわの手でで頭を撫でた。

「ナルト、お前はまだ1つにもなっておらんのではないのか?」

「たぁ『平気だもん』」

「わかっておる、だがのぅ…」

ナルトは強い。一人の力で世界の勢力図を塗り替えられるほど…それは紛れも無い事実。

火影の懸念はそこにある。幼いナルトは誰かを殺すということに関して興味はない。興が乗れば笑いながら誰かの首をはねるだろう、逆に乗らなければ捨て置くだろう。

幼いナルトに刃を向けた里のせいなのか…。


ナルトにとっては自分とその他の区別しか存在しないのかも知れない…時折火影は空に思考を巡らす。

「今回の任務はわしの護衛じゃよ。水の国で執り行われる中忍試験と影の会合があっての」

「あぃ『行くっ!水の国の中忍試験が血生臭いのから変わっちゃったのはちょっとショックだったけどっ、隠れ里の長達は見てみたい』」

きらきらきらきら…
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