キリリク部屋
□お泊まり会
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「突然ですが今日は真田の家に泊まりに行きま〜す!!」
「はぁ…」
「そんなに落ち込まな〜い!!」
他人事だと思って楽しんでおるな。
「何故、このような事に…」
「それはだな…」
簡単に説明すると幸村の思いつきだ。別に弦一郎の家限定というわけではなかったのだがどうも弦一郎はくじ運がないらしくいつも貧乏くじを引かされる。まぁ俺は弦一郎がいればどこだっていいのだが。
「蓮二、説明はいい。」
こういう時の蓮二ははっきり言ってうざい。
「そうか?」
「うむ、仕方あるまい。今日は両親が留守なので大した事は出来んかもしれんがそれでもよければ来るがいい。」
「やった。じゃ決まりね。帰ったら真田の家に集合。」
「「「「「は〜い。」」」」」
「さて、俺は準備をしなければな。」
「真田。」
「どうした?」
「俺が手伝ってやるぜぃ。こう見えても料理は得意だからな。」
「そうか。では頼む。」
「そういうことでしたら私も少なからずお力になれると思いますが。」
「お前はいいの。俺と真田だけで間に合ってるからよ。」
「すまんな柳生。気持ちだけ貰っておく。」
「そうですか…。では楽しみにしていますね。」
う〜ん何か怪しいですね。
そして丸井と真田は学校帰りに買い物をして帰った。
「んじゃ始めるか。」
「うむ。」
…………………。
そして時は経ち、メンバー達が集まりだした。
「こんばんは。」
「お邪魔しま〜す。」
「いつ来てもいい家じゃのぅ。」
いつ来ても?いつ来たんだよ!?
「いつ来てもって来た事ないでしょう。」
「そうじゃったか?」
仁王…。いらない心配させんな!!
「皆、揃ったな。」
「うん、何してくれるの?」
「何も。只、御飯食べて風呂に入って寝る。」
「えぇーー!!」
「だから最初に言ったではないか。俺の家に来ても何もないぞ、と。」
「だからって何もって…。じゃあ真田がご奉…」
「止めておけ。この人数では弦一郎が疲れるだろう。」
問題そこじゃねぇだろ!!
「えぇー」
「?、何を言っとるのかは分からんが夕餉の準備が出来たぞ。」
「また〜とぼけちゃって。まぁそんな所も可愛いんだけどね。」
「そうだな。だが弦一郎はどんな表情でも可愛いぞ。」
「表情だけじゃなか。エプロン姿も可愛かよ。」
「ジー」
またこの人は見たこともないくせに。
「…多分。」
「多分かよ!」
「まぁ妄想は自由ですからね。…哀れですけど。」
「ひどっ」
「ですが妄想ではなく実際に見た丸井君には妬けますが。」
「何をこそこそ話しておるのだ。」
「いえ。では折角ですので頂きます。」
「うむ。口に合うかどうかは分からんが。」
「真田君が作って下さったんですから口に合わないということはあり得ませんね。」
こいつなんでこんなに平気で恥ずかしい事が言えんの?
「そ、そうか。」
あ〜あ真田困ってるし。
「可愛〜い。」
幸村はキャラぶっ壊れたぜぃ。
「か、可愛いとは何だ!!///」
もうこれ以上見せらんねぇ!!
「もう寝ようぜぃ!!」
「は?」
「急に何?」
「もう遅いだろぃ?」
時計を見るとまだ九時半だ。
「遅いって…」
「うむ、そうだな。では各自風呂に入って寝るか。」
ほっ、真田が同意してくれて良かったぜぃ。俺だけで幸村は説得できねぇし。
「え?ちょっ…」
「諦めろ幸村。弦一郎は九時には寝る子だ。」
「はぁ〜。面白くない。」
「フッ何を期待してたんだ?」
「え?そりゃあ決まってるでしょ?」
「その邪な考えは捨てろ。」
「だって好きな人が一つ屋根の下で寝るんだよ?期待しない方が無理じゃない。」
このまま話が発展すると嫌な予感がするぜ。
「さ、真田、行こうぜ。」
「…ちょっと待て。」
「なんで真田と一緒に出て行くんじゃ?」
「む?いつも丸井は俺の部屋で寝るぞ。」
「「「「!!!!」」」」
「…丸井どういう事かな?」
うぉーすげぇ怖ぇー!!
「い、いや…」
「何をしておる。早く行くぞ。」
「丸井の腕を引っ張って布団に連れて行こうとしてる…。」
「まるで誘っているみたいじゃないッスか!!」
「ば、馬鹿な事を言うな!!///」