何が罪となるのだろう。

好きだった。愛していた。

「私、好きだよ。」

誰よりも傷付き易いあの子が、私は大好きだった。

「…何で、泣いてんねんアホ。」

だけど、少しずつ私の世界は崩壊していく。
あの子が好きだった純粋な私は、

『嫌や…嫌や!!』

だんだんと黒に染まっていく。

これもあの子を愛してしまった私の絶望的な運命。

「俺はあかんの?」

人間は汚い。
だから人にすがって浄化を求める。

『アンタなんか大嫌い。』

罪は何をしたって償えない。
だから私は償わない。

全部は私を選ばなかったあの子のせい。




『私は悪くない。』




罪は償わない、償えない。
だから私は一番大切なモノを失った。






Blood rain


*マガジン購買者様連載。現在準備中。

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