短編…番外編

□ただ愛しい人へ
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イタリアの雰囲気は、一言で
言うとあれだ、あれ。ぴざ…
じゃなかったピッヅァ。別に
食い意地が張っている訳では
ない。本当にそう感じるのだ
。とあたしは思考を巡らせて
いた           



「今日、雨だね…」    



ただ真っ白な雲を突き抜ける
飛行機の窓から、あたしはひ
とりでにポツリと呟いた。そ
れにしても酷い雨だ。雷は微
かにゴロゴロと鳴っている。
こんな様子で無事着陸できる
のかと不安になったが、まあ
そのときはそのとき。あたし
は静かに目を閉じた    


微かに目を見開けば、あたし
がずっとずっと待ちこがれて
いた彼の微笑が目の前に。離
れていてもこんなにも面影を
感じることができる。そんな
些細なことでさえあたしは嬉
しくて口元に狐を描いた  



「早く…、」       


早く、会いたい      


彼に、六年もの間会えずにず
っとずっと待ちこがれていた
、彼に          


飛行機の速度がもうちょっと
早くなればいいのに。なんて
無理なことを、あたしは高鳴
る胸を抑えながら考えていた



あのね、六年もの間にあたし
は、あなたのことをもっと好
きになった        


哀しいとき、傍にあなたがい
なくてあたしは哀しみをこら
えた           


辛いとき、そんなあたしを支
えてくれるあなたがいなくて
、ひとりで泣いた     


でもね、楽しいとき、隣にあ
なたがいたらもっともっと楽
しいんだろうな。とか思う方
が強くなったんだよ    


嬉しいとき、この喜びをあな
たも一緒に感じてるといいい
なって、思うことができたん
だよ           


帰ったら、あたしは思い切り
、六年間という時間なんか元
々なかったと思える位キツく
、彼を抱き締めたい    


今度は、今度は離れ離れにな
らないように       



「   」



後ろから、間違える筈なんか
ない愛しい彼の声     


振り向いたあたしは、なにも
言わずに、なにも言えずに、
彼の元へと走り出した   



ただ愛しい人へ

(六年という時は、)

(神様からの、あたし達へ
の試練)







お相手は私的には綱吉くん設定。主人公サイドでの想いをつらつらと書きました!
読者様が妄想しやすi((殴

ちなみに主人公ちゃんMafiaです。綱吉くんもうちょっとでボスに昇進します

お題提出は崩壊ジョーカー様(ありがとうございました!)








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