虚空がもし、見えるのならば

□第一話 再会
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 変な夢だった。


 私の目の前に知らない男の人がいて、私はなぜかその人を必死で説得しようとしていた。

 だけど、男の人の方は目を閉じて、なんだか寝ている風だった。もしかしたら、本当に寝ていたのかもしれない。

「変なの……」
 
 髪の毛がすごく長かったことくらいしか印象に残っていないのに――私は、その男の人に悪い印象を持たなかった。

 むしろ、『逢いたい』という気持ちが強い。朝から、変な気分だ。
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