寸書
□1ページ物語
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帰る場所
前作の優しいうその続きです。よければそちらもどうぞ。
俺の兄貴は社会人だ。でもって会社人だ。でも、兄貴の就いてる仕事はスーツの代わりに白衣を着るような仕事だ。そのせいか兄貴はなかなか家にいない。
――ガチャ
(今日もいない、かぁ…)
仕事と俺どっちが大切かなんて女々しいことは言わないが、一人は寂しい…。ほとんど兄貴と二人暮らしのこの家は、なかなか広く、一人でいるのは孤独を感じる。
だからといって遊ぶような友人もおらず、俺は今日も一人過ごす。
普段通りの生活をして俺は寝床にもぐる。
――ガチャ
家は静まり返っていた。
どんなに頑張っても3日か4日に1回しか家に帰れない俺。
でも、そんな俺を待つ実――弟――
足音を忍ばせ実のもとに向かう
掛け布団は少しベッドから落ちそうになっている。
自然と口元に笑みが浮かぶ。
「ただいま」
起きないようそっと声かける
仕事場から近いマンションもアパートも数えきれないほどある
でも、実がいる限り俺の買える場所はここなのだろう
【END】
少しの間書いてなかったのでリハビリがてら…
後半からは兄してんですよ〜
帰る場所があるっていいですね〜
ではノシ