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□目を覚ました世界
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「突然なんじゃが、少し、質問していいかの?」

「はい、大丈夫です」

(本当に突然だな・・・)

「きえは、どうやってここに来たかわかるじゃろうか??」

「・・・」

よくよく考えれば、私は、どうやってここに・・・??
私の、家族は・・・

脳裏に男性の姿が浮かび上がる。
愛してる、と言われ、泣きながら喜ぶ自分・・・
あの人の、名前は・・・

「ぁ・・・」

突然その記憶は消え去る。
緑の光線が舞っている・・・
母親と父親、親しい友は床に倒れている・・・
緑の光線が、最愛の人の胸を打ち抜いた・・・

な、んで、なんで、私の、愛、を奪うの

「・・・きえ!きえ!!」

「っ・・・!」

ダンブルドアの声で正気に返る。
いつのまにか汗をかいていたようだ。
手汗でべたつく手を杖を出し清潔にする。

「す、すみません、少し、混乱してしまって・・・」

「・・・いや、大丈夫じゃよ。」

そう言い、朗らかに笑うダンブルドア。
その姿に少し安堵する。

「そうじゃな・・・少し、辛いかもしれぬが、もう一つだけ、質問していいかの?」

「校長先生!この子には休息が必要です!!」

さっきの人がダンブルドアにそう言った。

「ふむ・・・きえ、まだ大丈夫かの?」

「え?ええ、大丈夫です」

「見なさい、ポピー。大丈夫と言っとるじゃろう?」

まだ、さっきの人は不服そうだ。

「あぁ、そうじゃった。この方はマダム・ポンプリーじゃ。」

「よ、よろしくお願いします・・・」

マダム・ポンプリーは返事なのかどうなのか分からないが、私に向かってニコリと微笑んでくれた。

「ポピー、ミネルバを読んできて貰えるかの?」

「ええ、分かりました。でも、その子を無理させないでくださいね」

「分かっとる、安心せい、ほっほっほっ!」

また、笑ってる・・・
変な人だな、と改めて思った。
マダム・ポンプリーはミネルバ、という人を呼びに、医務室から出る。

医務室には、私とダンブルドアの二人きりだ。
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