長い夢を見る
□異世界の悪魔
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歩き疲れて、私は公園のベンチに座った。
…ここは、どこなのだろう。
僕の居た世界とも似ているが、どこかが違う。
何か、雰囲気の様な物が。
「…どうすっかな……」
"普通の人間"と違って、別に飲まず食わずでも一応生きていけるが…いかんせん、見た目が高校生程だ。
こんな所で寝ていたら、夜中に補導されかねない。
「……詰みゲーだろ…いや、マジで……」
とても綺麗な、澄みきった青空を眺めていると、不意に…
――…コン、
…声が聞こえた。
何かと思い、その方向を見る。
「…何だお前」
そこには、見たことの無い…黒く、尻尾が二つに分かれた狐が居た。