Jendela
□ぽんぽん
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「ねぇ」
2人きりの楽屋で
ソファに座っている葵から話しかけられた。
「昨日ゆいぽんに膝枕して
欲しいって言ったんでしょ?」
話の流れでそうなったのだが
今のように2人きりだったはずだ。
「なんで知ってるの?って
見たんだもん」
少し拗ねたように頬を膨らませている。
「断られてたし」
葵の目にイタズラな笑みが浮かぶ。
「そんなにして欲しいの?膝枕」
女の子に膝枕をしてもらうのは
確かに憧れのひとつだ。肯定する。
「じゃあはい」
葵は自分の膝をぽんぽんと叩いて僕を招いている。
僕は葵の正面に立って
優しく叩くように頭を撫でた。
「なんで頭ポンポンしてくるの!」
膨れっ面で拗ねる葵はやはり可愛い。